山水・真景

左：王欽古「蘭亭曲水図」右：王欽古「楳花書屋図」 京都の医師の家に生まれた王欽古（1830-1905）は、小田海僊に師事し、師の画風を受けて南画山水を得意とした。はじめは海雲と号していたが、のちに中国 ...

田崎草雲「山村団欒図」 江戸の足利藩邸に生まれた田崎草雲（1815-1898）は、幼いころから親戚の金井烏洲に画を学び、その後川崎の隠士・加藤梅翁に入門し、四条派のほか和歌や俳句を学んだ。２０歳の時に ...

高久靄厓「山水図」東京国立博物館蔵画像提供：東京国立博物館研究情報アーカイブズ 高久靄厓（1796-1843）は、寛政８年、奥州街道筋の杉渡戸（現在の栃木県那須塩原市黒磯）に生まれた。家は貧しかったが ...

堀田正衡「山水図」栃木県立博物館蔵 下野の佐野藩六代藩主・堀田正敦（1758-1832）は、仙台藩主・伊達宗村の八男として生まれ、近江の堅田藩主・堀田正富の養子となり、天明６年に堅田藩主となった。文政 ...

祥啓「山水図」東京国立博物館蔵画像提供：東京国立博物館 https://webarchives.tnm.jp/ 関東に本格的な水墨画をもたらした鎌倉五山建長寺の画僧・祥啓（不明-不明）は、はじめ同じ建 ...

狩野正信「観瀑図」足利長林寺蔵 重要文化財 栃木県足利市の長林寺には、狩野派の始祖・狩野正信（1434?-1530?）の筆による「観瀑図」（掲載作品）が伝わっている。長林寺は、館林から転じて足利長尾氏 ...

小林巣居人「氷とける」 茨城県稲敷郡長戸村（現在の龍ケ崎市）の農家に生まれた小林巣居人（1897-1978）は、２０歳の時に画家を志して稲敷郡牛久村に住んでいた小川芋銭を訪ねた。その際芋銭に上京を勧め ...

飛田周山「蓬莱」 飛田周山（1877-1945）は、茨城県多賀郡大塚村（現在の北茨城市磯原町）に生まれ、１６歳で上京、叔父である彫金家の海野美盛の書生となった。１９歳の時に美盛の勧めもあり、当時東京に ...

木村武山「阿房劫火」 茨城県笠間市に生まれた木村武山（1876-1942）は、幼いころから画才に恵まれ、明治２４年、岡倉天心（1863-1913）が校長をつとめていた東京美術学校に入学した。この時、３ ...

横山大観「秩父霊峰春暁」宮内庁三の丸尚蔵館蔵 横山大観（1868-1958）は、明治元年水戸藩士の子として現在の茨城県水戸市に生まれた。１０歳の時に一家で上京し、湯島小学校に転入、つづいて東京府小学校 ...

左：猪瀬東寧「秋景山水図」茨城県近代美術館蔵右：猪瀬東寧「青緑山水図」茨城県立歴史館蔵 下総国豊田郡三坂新田（現在の茨城県常総市）に生まれた猪瀬東寧（1838-1908）は、１９歳の時に画家を志し、故 ...

宮部雲錦　左：「山水図」、右：「江村帰漁図」 宝暦年間（1751-1764）になると、長崎に来航した沈南蘋が伝えた新しい写実主義が全国的に影響を及ぼし、江戸では宋紫石をはじめとする多くの南蘋派の画家た ...

祥啓「山水図」根津美術館蔵 祥啓（不明-不明）の出自については不明な点が多く、生まれは真壁郡下館（現在の筑西市）とも常陸小田（現在のつくば市）ともされ、野州宇都宮の画家丸良氏の子として、現在の栃木県宇 ...

湯田玉水「往而到何處図」 湯田玉水（1879-1929）は、明治１２年、福島県南会津郡田島町（現在の南会津町）に生まれた。田島は明治の廃藩置県で福島県になったが、かつては幕府の直轄地で、北関東と商業的 ...

高久隆古「蘭亭曲水図」栃木県立博物館蔵 高久隆古〔高隆古〕（1810-1858）は、文化７年に忍城下（現在の埼玉県行田市）に阿部家の家臣・川勝隆任の子として生まれた。阿部家は三河以来の徳川家譜代大名と ...

白雲「会津津川冬景図巻」（部分） 白雲「会津津川冬景図巻」（部分） 画僧・白雲の出生地は確かではないが、福島県の須賀川付近だと考えられている。須賀川十念寺で得度し、江戸に出て桜井雪館から漢画を学び、つ ...