山水・真景

但馬城崎温泉に生まれ諸国の景勝地を訪ねた斎藤畸庵

2024/1/26  

斎藤畸庵「水墨山水」 但馬国城崎温泉の旅館「伊勢屋」の長男として生まれた斎藤畸庵(1805-1883)は、幼少時に父を亡くし、耳を悪くするなかで早くから詩文に親しみ、15歳の時に京都に出て中林竹洞に南 ...

明治・大正期の京都画壇の重鎮として活躍した山元春挙

2023/9/25  

山元春挙「しぐれ来る瀞峡」滋賀県立美術館蔵 旧膳所城下(滋賀県大津市)に生まれた山元春挙(1871-1933)は、小学校卒業後、大島一雄に漢詩文を学び、12歳の時に近江出身で四条派の野村文挙に師事して ...

写生を基調とした近代的風景画を追究した野村文挙

2023/8/28  

野村文挙「芳野春暁図」滋賀県立美術館蔵 野村文挙(1854-1911)は、近江商人の子として京都に生まれた。14歳の時に浮世絵師・梅川東挙の門に入ったが、2年後に師の東挙が没したため四条派の塩川文麟に ...

終生彦根で活動した四条派の大橋文岱

2023/8/25  

大橋文岱「楼閣山水人物図」 大橋文岱(1846-1937)は、はじめ彦根の狩野素雪について学び、のちに京都に出て四条派の内海元紀、塩川文麟に学んだ。文麟のもとでは仕事にも恵まれ、御所の仕事もつとめてい ...

三井寺の円満院につかえ洒脱な画を残した広瀬柏園

2023/8/7  

広瀬柏園「武陵桃源図」滋賀県立琵琶湖文化館蔵 広瀬柏園(1801-1871)は、彦根城下に生まれた。彦根藩士の子とされていたが、四十九町(現在の城町)に住んでいた町人代官の広瀬治良右衛門順固の子という ...

放浪に生きたもうひとりの近江蕪村・横井金谷

2023/7/24  

横井金谷「蜀道積雪図」大津市歴史博物館蔵 放浪の画人で「近江蕪村」と称された浄土宗の僧・横井金谷(1761-1832)の生涯を知るうえで参考になるのが、金谷が自ら著した『金谷上人御一代記』である。同書 ...

狩野芳崖門下の四天王のひとりに数えられた岡倉秋水

2023/6/5  

岡倉秋水「遠山暮溪」ボストン美術館蔵 岡倉秋水(1867-不明)は、福井藩士の子として福井城下に生まれた。岡倉天心は叔父にあたる。幼いころに一家で上京して東京で育ち、明治11年に東京外国語学校に入学し ...

日本南画協会の結成に参加した河村虹外

2023/5/29  

河村虹外「雪景独釣図」 若狭小浜に生まれた河村虹外(1861-1932)は、南画家の重春塘に師事し京都に住んだ。明治29年には、師の春塘とともに日本南画協会の結成に参加した。酒を愛して逸事が多かったと ...

岡部南嶽、川地柯亭ら江戸期の福井、鯖江の南画家

2023/5/19  

川地柯亭「夏景山水図」福井市立郷土歴史博物館蔵 福井藩の家老職にあった岡部南嶽(1733-1800)は、藩の御用絵師をつとめていた狩野派の絵画に飽き足らず、福井狩野家を厳しく批判し、当時勃興期にあった ...

岸連山に学び師風を伝えて京都で活躍した森春岳

2023/1/18  

森春岳「栂尾秋景図」 森春岳(1836-1917)は、金沢に生まれ、京都に出て岸連山に師事した。師の岸連山は、岸派の画法に四条派の写実表現を加味した画風を展開した岸派の絵師で、春岳はその画風を忠実に学 ...




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