桜井雪保(1754-1824)は、雪舟十二世と自称した桜井雪館の娘で、幼いころから父に画を学び、父とともに江戸を拠点に活躍した。雪舟十三世と称したという説もあるが、確かではない。画風は雪舟にその様式の多くを負っているが、他派の画家たちの影響も見受けられ、大胆な構図と伸びやかな描線によって独自の世界を構築している。早くから才能を開花させ、十代の初めには絵師として世に知られるようになっていたと思われる。
桜井雪保(1754-1824)さくらい・せっぽ
宝暦3年磯浜生まれ。桜井雪館の子。名は保子。別号に秋山、雪傑、桂月、小雪谷がある。画を父に学び、父とともに江戸で活動した。文政7年、70歳で死去した。
茨城(8)-画人伝・INDEX
文献:茨城の画人、茨城県立歴史館報(12)、特別展 櫻井雪保 知られざる女流画家 雪館と歩んだ絵画の道