画人伝・石川 岸派 山水・真景

岸連山に学び師風を伝えて京都で活躍した森春岳

森春岳「栂尾秋景図」

森春岳「栂尾秋景図」

森春岳(1836-1917)は、金沢に生まれ、京都に出て岸連山に師事した。師の岸連山は、岸派の画法に四条派の写実表現を加味した画風を展開した岸派の絵師で、春岳はその画風を忠実に学び、師風を伝えて京都で活躍した。京都で各種展覧会に出品していたが、明治45年には金沢の金城楼で喜寿の記念頒布会が開催されるなど、郷里との深いつながりも保っていた。

森春岳(1836-1917)もり・しゅんがく
天保7年金沢生まれ。名は政。京都に出て岸連山に師事した。明治15年第1回内国絵画共進会の第3区北宗派に京都から出品、明治32年の日本絵画協会・日本美術院連合絵画共進会では2等褒状を受けるなど、主に京都で活躍した。大正6年、82歳で死去した。

石川(20)-画人伝・INDEX

文献:金沢市史資料編16(美術工芸)、新加能画人集成、石川の美術-明治・大正・昭和の歩み




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