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天保期の上方浮世絵を支えた春梅斎北英
2025/1/17
春梅斎北英「夏祭浪華鑑」 春梅斎北英(不明-1836)は、春好斎北洲の門人で、師の画風を継承し、文政11年頃から没する天保7年までの短い活動期間のなかで多くの作品を残し、柳斎重春とともに文政から天保年 ...
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上方浮世絵中期全体にわたって活躍した丸丈斎国広
2025/1/15
丸丈斎国広「頼政鵺物語」 丸丈斎国広(不明-不明)は、文化から天保年間にかけて作画し、上方浮世絵中期全体にわたって活躍した。江戸の初代歌川豊国(参考)の門人だったと思われるが、画風は江戸の浮世絵という ...
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好画堂多美国、あし川彦国らよし国の門人
2025/1/13
好画堂多美国・寿好堂よし国合作「梅浪花早咲源氏」 上方の浮世絵師たちは師弟関係などによって、いくつかの小集団を形成していたと思われるが、本名や経歴が分かっている絵師は少なく、その実態はあまり明瞭に分か ...
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大坂役者絵の普及に貢献した寿好堂よし国
2025/1/10
寿好堂よし国「五大力恋緘」 寿好堂よし国(不明-不明)は、浅山芦国の門人と思われ、文化年間から天保元年頃までの作画が確認できる。大坂での役者絵版行数が飛躍的に増えていく時期に、春好斎北洲に次ぐ絵師とし ...
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文政年間の上方浮世絵の中心を担った戯画堂芦ゆき
2025/1/8
戯画堂芦ゆき「座附引合之図 二代目関三十郎」 戯画堂芦ゆき(不明-不明)は、はじめ有楽斎長秀に学び、のちに浅山芦国の門人になったとされる。春好斎北洲とともに上方浮世絵中期の前半を支えた代表的絵師のひと ...
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文化・文政期を代表する上方浮世絵師・春好斎北洲
2025/1/6
春好斎北洲「一谷嫩軍記」 流光斎如圭、松好斎半兵衛以後の大坂役者絵は、文化末・文政期、天保期、嘉永・安政期に三分できる。隆盛期となる文化末・文政期を代表する絵師としては、松好斎の門人でのちに葛飾北斎に ...
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京都・大坂の二都で長く活動した有楽斎長秀
2024/12/27
有楽斎長秀「細伴合羽摺り三枚続」 有楽斎長秀(不明-不明)は、京都の人で、寛政年間後期から天保年間後期に活躍した。一時期大坂でも活動し、その際には錦絵も手掛けた。上方浮世絵師としては長い期間の作画が確 ...
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上方浮世絵の様式を定着させた松好斎半兵衛
2024/12/25
松好斎半兵衛「筑紫権六 嵐吉三郎」 大坂役者絵の特徴である美化や理想化を拒否した写実精神は、翠釜亭によって方向づけられ、流光斎如圭が確立し、流光斎の門人である松好斎半兵衛によって定着された。 松好斎半 ...
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上方役者絵の祖とされる流光斎如圭
2024/12/23
流光斎如圭「𫮾礎花大樹」小田家広間の場面 大坂における役者絵本は、安永9年に耳鳥斎が刊行した『絵本水や空』が最初とされるが、江戸ではすでに勝川春章(参考)・一筆斎文調(参考)合作による役 ...
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月岡雪鼎に学び肉筆美人画を得意とした桂宗信
2024/11/18
桂宗信「梅下美人図」大阪市立博物館蔵 桂宗信(1735-1790)は、月岡雪鼎の門に学び、肉筆美人画を得意とした。また、版刻画も手掛け、『狂歌五題集』『絵本三国志』『狂歌両節東街道』などが残っている。 ...
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延享から安永にかけて絵本挿絵に筆を揮った北尾辰宣
2024/11/15
北尾辰宣『女諸礼綾錦』から 月岡雪鼎と同時期にその影響の下に作画した画人に北尾辰宣(不明-不明)がいる。詳しい経歴は不明だが、延享から安永にかけての活躍が知られ、絵本挿絵に筆を揮った。 作品の署名部分 ...
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高田敬輔に学び風俗画家として大成した月岡雪鼎
2024/12/11
月岡雪鼎「唐美人画」奈良県立美術館蔵 月岡雪鼎(1710-1787)は、滋賀県蒲生郡大谷村(現在の日野町大谷)に生まれた。本姓は木田といい、号は信天翁、露仁斎などたくさんあるが、雪鼎がもっとも知られて ...
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風俗画の分野に新境地を開き、浮世絵の開祖と称された岩佐又兵衛
2024/12/11
岩佐又兵衛「花見遊楽図屏風」(部分) 岩佐又兵衛(1578-1650)は、大和絵と漢画を折衷したような独特の画風で風俗画の分野に新境地を開き、「浮世又兵衛」の異名をとり、一世を風靡した。浮世絵の祖、大 ...
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藩政期の金沢の景観や町人・武士たちの暮らしぶりを主題にした挿絵を描いた巌如春
2023/2/10
巌如春「七夕」(儀式風俗図繪より)金沢大学附属図書館蔵 巌如春(1868-1940)は、金沢市竪町の浮世絵師の家に生まれた。巌家は、祖父・父の二代続けて御用槍師を営んでいたが、父の甚蔵は廃藩によって槍 ...
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松浦守美や尾竹三兄弟が手がけた越中富山の売薬版画
2022/9/7
左:「明烏雪之曙」尾竹国一(尾竹越堂)右:「東都名所新吉原日本堤衣紋阪曙」松浦守美 富山町(現在の富山市)とその周辺地域は、江戸時代から売薬業が盛んで、日本一の産地だった。売薬商人は、販路拡大のために ...
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美人画を通して明治中期の女性風俗を描いた楊洲周延
2024/12/14
楊洲周延〔真美人〕十二「団扇を持って踊る婦人」 越後高田藩の江戸詰藩士の子として江戸に生まれた楊洲周延(1838-1912)は、はじめ歌川国芳の門人となり、国芳の没後は役者絵で人気だった豊原国周に師事 ...