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江戸時代を中心に明治中頃くらいまでに活動していた各地の画家を調査し、都道府県別に紹介しています。ただいま近畿地方を探索中。

明治期に東京美術学校で学んだ石川県出身の日本画家

2023/2/3  

明治期に東京美術学校で学んだ石川県の日本画家としては、金沢出身の岡本秋石(1868-1940)が、明治22年の同校開校と同時に第1回生として入学している。同期には横山大観、菱田春草、下村観山らがいた。 ...

帝展で注目され石川県画壇に新風を吹き込んだが45歳で没した田村彩天

2023/2/1  

田村彩天(1889-1933)は、金沢市に生まれ、石川県立工業学校図案絵画科を卒業後、東京美術学校日本画科に進み、同校卒業後は寺崎広業に師事した。大正9年、第2回帝展で初入選を果たし、その後も帝展で2 ...

松岡映丘らの新興大和絵に共感し、古典に取材した作品を多く発表した吉田秋光

2024/12/14  

吉田秋光(1887-1946)は、金沢区浅野町(現在の金沢市小橋町)に生まれ、石川県立工業学校図案絵画科を卒業後、東京美術学校日本画科に進学した。同期に同郷の安井雪光がいた。同校卒業後は、一時京都府立 ...

東京美術学校卒業後は帰郷し生涯の大半を石川での美術教育にささげた安井雪光

2023/1/27  

安井雪光(1887-1952)は、金沢市本多町に生まれ、石川県立工業学校図案絵画科を卒業後、東京美術学校日本画科に進学した。同校卒業後は、岡山市の小学校に赴任して大正6年までつとめたが、翌年には金沢に ...

東京美術学校卒業後に帰郷し、明治・大正・昭和期の石川の日本画界で中心となって活躍した武藤直信

2023/1/25  

武藤直信(1885-1971)は、石川県立工業学校図案絵画科を卒業後、東京美術学校日本画科に進み、郷土出身の島田佳矣に師事した。師の島田佳矣は、明治22年の東京美術学校開設とともに同校に進学し、卒業後 ...

山脇皜雲ら金沢工業学校の開校に際して図案絵画科教師として中央から招聘された日本画家

2024/12/11  

明治20年、産業振興のための技術者を養成する機関として金沢工業学校が創立された。同校は、明治22年に石川県工業学校、明治34年に石川県立工業学校と改称され、以後、絵画、彫刻、工芸分野からすぐれた人材を ...

北陸に江戸琳派の画風を伝えた山本光一

2024/1/3  

山本光一(1843?-1905?)は、江戸琳派を創始した酒井抱一の門人・山本素堂の長男として江戸に生まれ、抱一の名跡を守る「雨華庵」の三世・酒井鶯一の門に入り、父の素堂や外祖父の野崎真一に江戸琳派の画 ...

岸連山に学び師風を伝えて京都で活躍した森春岳

2023/1/18  

森春岳(1836-1917)は、金沢に生まれ、京都に出て岸連山に師事した。師の岸連山は、岸派の画法に四条派の写実表現を加味した画風を展開した岸派の絵師で、春岳はその画風を忠実に学び、師風を伝えて京都で ...

友禅の下絵描きから日本画家に転身し意欲的に活動していたが41歳で没した越田香秋

2023/1/16  

越田香秋(1883-1925)は、金沢市百々女木町(現在の金沢市宝町)に生まれた。はじめ友禅の下絵を描いていたが、画家として立つ決心をして中浜松香の門に入り本格的に修業をはじめた。各種展覧会に出品して ...

画家の家系に生まれ、明治・大正期の石川日本画壇で重鎮として活躍した中浜松香

2023/1/13  

中浜松香(1857-1921)は、祖父が中浜鶴汀で、父が中浜龍淵という画家の家系に生まれ、幼いころから画を好み、家代々の画風を学ぶとともに、諸流派の画法を研究し、主に南画の研鑽につとめた。 水墨画、花 ...

鈴木派四天王随一と称された梶野玄山

2023/1/11  

梶野玄山(1868-1939)は、加賀国石川郡松任町(現在の白山市)に生まれ、3歳の時に父を、5歳の時に母を亡くし、幼年期から祖父母に引き取られて養育された。祖父の喜右衛門は金沢の村田芝園について画を ...

北陸画壇の向上発展に貢献した高村右暁

2023/1/9  

高村右暁(1867-1954)は、加賀藩ゆかりの狩野派の絵師の家に生まれ、祖父の玄佳に手ほどきを受けたのち、20歳の時に垣内右嶙の門に入って四条派の画法を学び、北陸地方屈指の作家と称されるようになった ...

京都の画風を石川に持ち込んだ垣内右嶙・雲嶙父子

2023/1/6  

飛騨高山に生まれた垣内右嶙(1825-1891)は、京都に出て四条派の岡本豊彦、塩川文麟に学び、さらに南画の要素を加味して独自の画風を展開した。明治12年に金沢を訪れ、画塾を開いて多くの門弟を育て、こ ...

狩野墨川ら幕末の神田松永町狩野家の絵師

2022/12/23  

江戸の表絵師の画系である神田松永町狩野家は、始祖の狩野友益が五代藩主・前田綱紀に取り立てられて以来、その長男の伯円をはじめ、幕末に墨川の跡目を継いだ宗益まで、加賀藩と深い関わりを持ち続けた。 狩野墨川 ...

岡田静山ら加賀の近世南画家

2022/12/21  

加賀の近世南画家としては、江戸時代中期に加賀藩の計史・深山台州や医師の津田菜窠らが独自の南画を描き、江戸時代中期から後期にかけては、鶴来出身で今枝家の儒者・金子鶴村(1759-1840)や加賀藩士の寺 ...

藩政の改革につとめた加賀藩士・寺島応養

2022/12/19  

寺島応養(1777-1837)は、通称を蔵人といい、高岡町奉行、定検地奉行、改作奉行、大坂借財仕法主付など藩の諸役を歴任し、第11代藩主・前田斉広の重用を受けて藩政の改革につとめた。しかし、晩年は貧し ...