狩野派

左：沼沢永朔「大舜図」絵馬（天童市若松寺観音堂蔵）右：狩野永清「桜花の図」屏風（右隻部分）（山形市わらべの里資料館蔵） 漆山村（現在の山形市）の設楽東玉斎とほぼ同時代に活躍した絵師に、尾花沢の沼沢永朔 ...

早坂義川「湯殿山道中一覧」より「八日町道者宿」左端の「湯殿山大権現」の幟が立っているのは誓願寺で、南側にならぶ店、町に出かける着流しの参詣客、客を招く女たちなど賑やかな町の様子が描かれている。 江戸初 ...

菊川淵斎「孔清公天帝に沓を捧げる図」（部分） 新庄藩の絵師のうち、記録に残っている最も古い絵師は、町田雲平である。雲平はもとは米沢藩士だったが、新庄藩二代藩主・戸沢正誠に絵師として召し抱えられ、数々の ...

酒井忠発「琴高・乗鶴仙人図」 代々の庄内藩主は、教養として画法を学び、狩野派風の作品を多く残している。藩主に絵を教えた庄内藩の絵師は、初代御用絵師の家系・三村家が三代で終わり、当時若殿だった第６代藩主 ...

市原円潭「閻魔王宮八大地獄図（十王図）」３幅のうち左幅部分　鶴岡・常念寺蔵 酒田の商家に生まれた市原円潭は、幼いころから絵に興味を示し、１５歳で江戸に出て、２４歳から２８歳まで狩野探淵守真のもとで狩野 ...

狩野了承「秋草図屏風」板橋区立美術館蔵 江戸幕府の御用絵師としての地位を得て、巨大な組織をつくりあげていった江戸狩野派は、やがて粉本主義に陥り、創造性を失っていったとされる。しかし、その歴史のなかで、 ...

左：三村常和（初代）「神農像」右：三村常和（2代）「赤壁図」 元和８年、酒井忠勝が信州松代から庄内に入部し、鶴ケ岡城を居城と定められて以来、城内は着々と整備されていったが、本丸の建物が完成するのは３０ ...

下條桂谷「龍之図」 米沢に生まれた下條桂谷は、はじめ郷里で目賀多家で狩野派の画法を学び、のちに江戸に出て鍛冶橋狩野家の門に入ったとされる。明治８年には狩野探美らと古書画鑑賞会を興し、明治１２年に龍池会 ...

左：若井牛山「陶淵明」、右：佐藤雪斎「龍図」 米沢では絵を学ぶ者の大半が目賀多家に入門したことから、狩野派の画風が主流で、主な絵師としては、目賀多雲川守息に学んだ小田切寒松軒をはじめ、目賀多雲川信済に ...

目賀多雲川信済「山水図屏風」（上：右隻、下左隻）米沢市上杉博物館蔵 文政・天保の頃、米沢藩御用絵師の家系・目賀多家の分家である南目賀多家から出た目賀多雲川信済は、南・北目賀多家を通じてもっとも傑出した ...