
「日蓮聖人註画讃」第3巻第5段(部分)京都・本圀寺蔵
京都・本圀寺に伝わる「日蓮聖人註画讃」は、日蓮聖人の生涯を描いた絵巻で、全5巻32段からなる。奥書や箱書によると、天文5年(1536)に日政の勧進によって若狭国遠敷郡(現在の福井県小浜市)の長源寺で制作され、絵は京都の窪田統泰が描いた。
窪田統泰(不明-不明)は、15世紀前半ごろから活動が確認されている窪田の一族で、絵のみならず謡や蹴鞠にも長けていたことが知られている。
藤田の画系は、15世紀半ばの京都に出現し、戦国時代まで3代にわたって活躍した。世俗画も手掛けたが、作画の中心は仏画で、法華宗との結びつきによるものだったと思われる。統泰はその3代目にあたる。
窪田統泰(不明-不明)ふじた・むねやす
京都の寺院の絵所絵師の絵仏師。天文年間頃に活躍したと思われる。名は藤右衛門尉。大永2年「涅槃図」を描き、天文5年若狭長源寺で「日蓮聖人註画讃」5巻を描いた。
京都(41)-画人伝・INDEX
文献:日本美術全集9、日本画家人名事典、中世やまと絵史論







