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町絵師として画名が高かった早瀬蘭川・来山父子
2023/5/10
早瀬来山「花鳥図屏風」 越前で画名が高かった町絵師としては、早瀬蘭川・来山父子がいる。早瀬蘭川(1777-1837)は福井城下神明町に生まれ、京都に出て原在中に師事し、美人画で評判を得た。子の来山は、 ...
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北陸画壇の向上発展に貢献した高村右暁
2023/1/9
高村右暁「一心不乱図」石川県立美術館蔵 高村右暁(1867-1954)は、加賀藩ゆかりの狩野派の絵師の家に生まれ、祖父の玄佳に手ほどきを受けたのち、20歳の時に垣内右嶙の門に入って四条派の画法を学び、 ...
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京都の画風を石川に持ち込んだ垣内右嶙・雲嶙父子
2023/1/6
垣内雲嶙「柳江松嶽山水図」 飛騨高山に生まれた垣内右嶙(1825-1891)は、京都に出て四条派の岡本豊彦、塩川文麟に学び、さらに南画の要素を加味して独自の画風を展開した。明治12年に金沢を訪れ、画塾 ...
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中川菱香、佐伯春芳ら高岡初期画壇の絵師
2022/9/28
佐伯春芳「松の図屏風」重願寺蔵 高岡で堀川敬周と同時代に活動した絵師に中川菱香(1812-1869)がいる。菱香は、尾張藩士の子として生まれ、8歳で両親を失い京都の叔父に引き取られた。京都で四条派を学 ...
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高岡最初の町絵師・堀川敬周
2022/9/26
堀川敬周「大杉の図」光慶寺蔵 高岡の町は江戸後期になって銅器、漆器、染物など美術工芸品の販路が広く確保され、商工業が盛んになった。特に、文政・天保期以降、問屋制の確立に伴い格段の発展を遂げ、それらの製 ...
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四条派の師風を守った関長年
2021/9/17
関長年「草廬三顧」 信濃国下高井郡松川村(現在の中野市松川)の豪商の家に生まれた関長年(1813-1877)は、20歳の時に江戸に出て四条派の大西椿年に師事し、師の一字をもらい「長年」と号した。26歳 ...
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水戸の三画人に影響を与えた伊勢の画僧・月僊
2021/7/6
月僊「鍾馗図」独庵宗譲賛 水戸市立博物館蔵 水戸の三画人と呼ばれる林十江、立原杏所、萩谷セン喬の3人が、そろって影響を受けたとされるのが、伊勢の画僧・月僊(1741-1809)である。月僊は名古屋に生 ...
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小荒井豊山と明治期の喜多方地方の画家
2021/7/6
小荒井豊山 左:「浪煖桃香図」右:「松と鶴図」 小荒井豊山(1858-1908)は、安政年間に四条派の絵師だった小荒井輪鼎の子として生まれ、幼いころから父に画を学び、のちに上京して滝和亭に師事した。和 ...
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和歌もよくした四条派の星暁村
2021/7/6
星暁村「琴棋書画図屏風」 星暁村は、会津若松城下の城郭外、当時の下町にあたる融通寺町の商家に生まれた。文雅を好み、商売は好まず、幼くして遠藤香村の門に入り、30余年にわたって香村のもとで四条派の技法を ...
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会津を離れ彦根藩御用絵師となった佐竹永海
2023/8/9
佐竹永海「孔明三顧図」 佐竹永海(1803-1874)は、会津藩の御用もつとめていた蒔絵師の家に生まれた。幼いころから地元の狩野派の絵師・萩原盤山に絵を学び、師から一字を得て「盤玉」と号した。その後、 ...