画人伝・滋賀

近代京都画壇の黎明期に活躍した岸派四代・岸竹堂

2023/8/21  

岸竹堂「虎図」滋賀県立美術館蔵 岸竹堂(1826-1897)は、彦根藩士の家に生まれ、11歳から地元の狩野派・中島安泰(不明-不明)に画を学んだ。その後、師の安泰から京都でよい師を求めるよう勧められ、 ...

松村景文門下随一の技量とうたわれた長谷川玉峰

2023/8/18  

長谷川玉峰「老松孔雀図」 長谷川玉峰(1822-1879)は、画家の長谷川玄門の子として京都に生まれ、四条派の松村景文に師事した。師の景文は、四条派の祖である松村呉春の弟で、玉峰は景文にとって晩年の弟 ...

郷里で自由な作画を続けた湖東の円山派・林東溪

2023/8/16  

林東溪「花籠図」 林東溪(1807-1887)は、近江国蒲生郡中野村(現在の東近江市)に生まれた。幼いころから学問を好み、特に画を描くことを好んだという。成長するにしたがって、画を学ぶとともに易経・天 ...

井伊直弼の墓守に生涯をささげた彦根藩士・遠城謙道

2023/8/14  

遠城謙道 右:画賛「夏は又…」、左:画賛「三百年大祭典」 遠城謙道(1823-1901)は、彦根藩士の鉄砲足軽の子として生まれた。謙道が藩の足軽をつとめていた38歳の時、幕府の大老もつとめていた彦根藩 ...

山本梅逸晩年の有力な門人・青根九江

2023/8/11  

青根九江「花鳥図」 青根九江(1804-1854)は、彦根城下の下魚屋町(現在の彦根市城町)で藩主御用の茶屋を営む富商の子として生まれた。分家して山城屋と称して本家の向かいに住んでいたという。いつ頃京 ...

彦根藩の終焉まで御用をつとめた佐竹永海

2023/8/9  

佐竹永海「西園雅集図」彦根城博物館蔵 代々彦根藩主をつとめた井伊家に仕えた絵師については、その全貌はよくわかっていない。江戸の中橋狩野家をはじめ、狩野派の系統の絵師が召し抱えられていたとみられるが、新 ...

三井寺の円満院につかえ洒脱な画を残した広瀬柏園

2023/8/7  

広瀬柏園「武陵桃源図」滋賀県立琵琶湖文化館蔵 広瀬柏園(1801-1871)は、彦根城下に生まれた。彦根藩士の子とされていたが、四十九町(現在の城町)に住んでいた町人代官の広瀬治良右衛門順固の子という ...

幕末における円山派を代表する絵師・中島来章

2023/8/4  

中島来章「福禄寿花黄鳥図」滋賀県立美術館蔵 中島来章(1796-1871)は、大津または信楽に生まれたと伝わっているが、出生地は定かではない。幼いころから画を好み、9歳の時に画を学ぶため京都に出たとい ...

幕末の京都画壇で名を馳せた京狩野家9代・狩野永岳

2023/8/2  

狩野永岳「白鳳白雉図」東寺蔵 桃山時代から続く京狩野家は、初代山楽、2代山雪、3代永納と活躍したが、次第にその活動は低迷していった。一方で江戸に下った狩野派は、江戸幕府の御用をつとめ、江戸狩野として江 ...

三熊派の伝統を守って桜の花を描き続けた織田瑟々

2023/7/31  

織田瑟々「江戸法来寺桜図」板橋区立美術館蔵の 織田瑟々(1779-1832)は、近江国神崎郡御園村川合寺(現在の東近江市川合寺)に、津田貞秀の長女として生まれた。津田家の先祖は織田信長の九男信貞にはじ ...




© 2024 UAG美術家研究所 Powered by AFFINGER5