yuagariart

江戸時代を中心に明治中頃くらいまでに活動していた各地の画家を調査し、都道府県別に紹介しています。ただいま近畿地方を探索中。

石川県で初めて裸婦デッサンを学べる洋画研究所を開設した飛鳥哲雄

2023/3/23  

飛鳥哲雄(1895-1997)は、金沢市に生まれ、石川県立工業学校図案絵画科を卒業し、東京美術学校に進学、同校卒業後は三越呉服店美術部に入社した。二科展に出品するなど活発な制作活動を行なっていたが、関 ...

大正期に文展・帝展に出品した石川県の洋画家

2023/3/20  

大正期に入ると、石川県出身の洋画家たちのなかでも、東京美術学校出身の画家たちを中心に、文展・帝展で入選、入賞する画家たちが出てくる。大正5年第10回文展では伊東哲(1891-1979)が初入選し、大正 ...

伊藤博文の両親の肖像画を描いて名声を博した早田楽斎

2023/3/15  

早田楽斎(1872-1946)は、加賀藩士の家に生まれ、幼いころから南画家の青山観水について画を学んだ。石川県専門学校に入学して得田耕と出会い、その才能を認められ洋画家になることを勧められ、上京して五 ...

石川県の初期洋画壇に大きな足跡を残した佐々木三六

2023/3/13  

福井市に生まれた佐々木三六(1860-1928)は、父親の転勤に伴い上京し、その後、語学修得のためイタリアに留学し、トリノ府皇国美術学校で図画と油絵を学んだ。帰国後は内務省勤務などを経て第一高等中学校 ...

金沢最後の文人墨客と呼ばれた小松砂丘

2023/3/10  

小松砂丘(1896-1975)は、金沢市に生まれ、13歳で木地挽物師に徒弟奉公し、木地職人として挽物業に従事するかたわら、俳諧に親しみ、さらに、俳画、日本画、焼物、篆刻などにも多彩な才能を発揮した。そ ...

金沢美術工芸専門学校の開校に協力し教授として後進の育成に尽力した畠山錦成

2024/12/16  

畠山錦成(1897-1995)は、金沢市蛤坂町(現在の寺町)に生まれ、上京して東京美術学校日本画科に入学、はじめ新大和絵の開拓に力を入れていた松岡映丘の教室で、ついで洋画の表現を取り入れた新日本画の創 ...

金城画壇の発足

2023/3/6  

大正期に入ると、それまで石川県画壇で大きな影響力を持っていた北陸絵画協会の活動がマンネリ化していき、新鮮味が薄れ、画壇はやや停滞気味になっていた。中央では、文展が帝展、新文展と改変されるなか、横山大観 ...

金城画壇展に情趣あふれる美人画を発表した紺谷光俊

2024/12/11  

紺谷光俊(1890-1945)は、金沢市に生まれ、はじめ高村右暁に画の手ほどきを受け、大正初期から数年間京都に出て山元春挙に師事し、文展にも入選して中央画壇でも認められる存在となった。大正6年に金沢に ...

生涯白山を愛し、白山の画家と称された玉井敬泉

2023/2/24  

玉井敬泉(1889-1960)は、金沢市下堤町に生まれた。生家は紅屋という染物屋で、日本画家の玉井紅嶙は実兄にあたる。敬泉も兄の影響で早くから画に興味を持ち、石川県立工業学校図案絵画科に入学して東京か ...

自然万象を師として独学し、21歳で文展に入選して注目された相川松瑞

2023/2/22  

相川松瑞(1894-1969)は、木彫家・相川松濤の二男として金沢市に生まれ、幼いころから画に親しみ、石川県立工業学校図案絵画科に入学したが、やがて中退し、自然万象を師として自然研究所を設立、「自然」 ...

文展を離れて日本自由画壇の結成に参加し、女性像を中心に自由な表現を試みた広田百豊

2024/12/14  

広田百豊(1876-1955)は、石川県江沼郡山中村(現在の加賀市)に生まれ、石川師範学校卒業後は小学校の教師をつとめ、30歳余りで校長となったが、画業に専念するため京都に出て、はじめ岸浪柳渓に学び、 ...

妖艶で頽廃美漂う画風を展開し、画壇の悪魔派と呼ばれた北野恒富

2024/12/11  

北野恒富(1880-1947)は、金沢市に生まれ、小学校卒業後に新聞の版下を彫る彫刻師をしていたが、画家を志して17歳の時に大阪に出て、金沢出身で歌川派の流れを汲む浮世絵師・稲野年恒に師事し、師と同様 ...

ライフワークとして全国各地の植物の写生に取り組み、生涯をかけて植物を描いた池田瑞月

2023/2/15  

池田瑞月(1877-1944)は、明治10年に石川郡南新保村(現在の金沢市南新保町)の大工棟梁の三男として生まれた。その後、明治38年に京都に出て木島桜谷に師事したことは分かっているが、それまでの足取 ...

藩政期の金沢の景観や町人・武士たちの暮らしぶりを主題にした挿絵を描いた巌如春

2023/2/10  

巌如春(1868-1940)は、金沢市竪町の浮世絵師の家に生まれた。巌家は、祖父・父の二代続けて御用槍師を営んでいたが、父の甚蔵は廃藩によって槍師を廃業し、梅翁と号して絵師に転職した。明治に入り消防十 ...

初期日本美術院展に出品した石川県の日本画家

2024/4/11  

明治24年、岡倉天心を会頭に革新的な日本画を目指した美術研究団体「日本青年絵画協会」が結成され、それが明治29年に「日本絵画協会」へと発展し、全国的な規模で絵画共進会を開催するようになった。 一方、東 ...

山田敬中が中心となって設立した北陸絵画協会

2024/12/14  

明治31年頃、金沢で新しい日本画の団体・北陸絵画協会が結成された。これは、石川県立工業学校の教師として金沢に赴任していた山田敬中が中心となり、地元の画家たちが集結して結成されたもので、昭和初期まで展覧 ...