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大阪画壇を代表する画家として活躍した深田直城
2025/3/26
深田直城「紫式部調書之図」(部分) 深田直城(1861-1947)は、近江国膳所(現在の大津市)城下に生まれ、京都に出て四条派の森川曽文に師事した。曽文門下では三宅呉暁と双璧とされたという。明治15年 ...
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写生を基調とした近代的風景画を追究した野村文挙
2023/8/28
野村文挙「芳野春暁図」滋賀県立美術館蔵 野村文挙(1854-1911)は、近江商人の子として京都に生まれた。14歳の時に浮世絵師・梅川東挙の門に入ったが、2年後に師の東挙が没したため四条派の塩川文麟に ...
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松村景文門下随一の技量とうたわれた長谷川玉峰
2023/8/18
長谷川玉峰「老松孔雀図」 長谷川玉峰(1822-1879)は、画家の長谷川玄門の子として京都に生まれ、四条派の松村景文に師事した。師の景文は、四条派の祖である松村呉春の弟で、玉峰は景文にとって晩年の弟 ...
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郷里で自由な作画を続けた湖東の円山派・林東溪
2023/8/16
林東溪「花籠図」 林東溪(1807-1887)は、近江国蒲生郡中野村(現在の東近江市)に生まれた。幼いころから学問を好み、特に画を描くことを好んだという。成長するにしたがって、画を学ぶとともに易経・天 ...
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幕末における円山派を代表する絵師・中島来章
2023/8/4
中島来章「福禄寿花黄鳥図」滋賀県立美術館蔵 中島来章(1796-1871)は、大津または信楽に生まれたと伝わっているが、出生地は定かではない。幼いころから画を好み、9歳の時に画を学ぶため京都に出たとい ...
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名古屋にいち早く写実的な描写を伝えた張月樵
2023/7/28
張月樵「長春孔雀図」滋賀県立琵琶湖文化館蔵 張月樵(1765or1772-1832)は、彦根城下の表具師・総兵衛の子として生まれた。幼いころから画を好み、同郷の市川君圭に学び、その後京都に出て与謝蕪村 ...
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福井の奇祭「馬威し」の絵で知られた菱川師福
2023/6/2
菱川師福「絹本馬威図掛軸」 江戸時代半ばから福井城下で行われていた「馬威し」(または左義長馬)は、左義長に関連する小正月の行事で、旧暦の正月14日、馬に乗って桜門から城外に向けて疾走する武士たちを、町 ...
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祖父・父を加えて「内海三代」と称された内海吉堂
2023/5/26
内海吉堂「芙蓉白鷺・桃華双鴨図」 越前敦賀に生まれた内海吉堂(1849-1925)は、幼いころに近江に移り、医師・小菅兎峯のもとに身を寄せて漢詩を学んだ。その後京都に出て四条派の塩川文麟に画を学び、京 ...
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江戸後期の越前敦賀における円山四条派の画人
2023/5/17
内海元孝「花卉図襖」(部分)敦賀市立博物館蔵 越前敦賀は、地理的にも京都に近いことから多くの画人が京都に出て学んでいる。江戸後期に活躍した円山四条派の画人としては、若くして京都に出て晩年の円山応挙に学 ...
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画人として大成した福井藩士・島田雪谷
2023/5/12
島田雪谷「桜花群禽図」福井市立郷土歴史博物館蔵 島田雪谷(1828-1884)は、はじめ岩尾雪峯に四条派を学び、のちに同派の横山清暉に師事した。前藩主の松平慶永と藩主の茂昭に画家としての才能を認められ ...
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町絵師として画名が高かった早瀬蘭川・来山父子
2023/5/10
早瀬来山「花鳥図屏風」 越前で画名が高かった町絵師としては、早瀬蘭川・来山父子がいる。早瀬蘭川(1777-1837)は福井城下神明町に生まれ、京都に出て原在中に師事し、美人画で評判を得た。子の来山は、 ...
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北陸画壇の向上発展に貢献した高村右暁
2023/1/9
高村右暁「一心不乱図」石川県立美術館蔵 高村右暁(1867-1954)は、加賀藩ゆかりの狩野派の絵師の家に生まれ、祖父の玄佳に手ほどきを受けたのち、20歳の時に垣内右嶙の門に入って四条派の画法を学び、 ...
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京都の画風を石川に持ち込んだ垣内右嶙・雲嶙父子
2023/1/6
垣内雲嶙「柳江松嶽山水図」 飛騨高山に生まれた垣内右嶙(1825-1891)は、京都に出て四条派の岡本豊彦、塩川文麟に学び、さらに南画の要素を加味して独自の画風を展開した。明治12年に金沢を訪れ、画塾 ...
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中川菱香、佐伯春芳ら高岡初期画壇の絵師
2022/9/28
佐伯春芳「松の図屏風」重願寺蔵 高岡で堀川敬周と同時代に活動した絵師に中川菱香(1812-1869)がいる。菱香は、尾張藩士の子として生まれ、8歳で両親を失い京都の叔父に引き取られた。京都で四条派を学 ...
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高岡最初の町絵師・堀川敬周
2022/9/26
堀川敬周「大杉の図」光慶寺蔵 高岡の町は江戸後期になって銅器、漆器、染物など美術工芸品の販路が広く確保され、商工業が盛んになった。特に、文政・天保期以降、問屋制の確立に伴い格段の発展を遂げ、それらの製 ...
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四条派の師風を守った関長年
2021/9/17
関長年「草廬三顧」 信濃国下高井郡松川村(現在の中野市松川)の豪商の家に生まれた関長年(1813-1877)は、20歳の時に江戸に出て四条派の大西椿年に師事し、師の一字をもらい「長年」と号した。26歳 ...