画人伝・長野

伝統的な画風で色彩豊かな花鳥画を描いた池上秀畝

2021/12/11  

池上秀畝「威震八荒・渓澗野雉」(双幅)横浜美術館蔵 池上秀畝(1874-1944)は、上伊那郡高遠町(現在の伊那市高遠)の紙商兼小間物屋の二男として生まれた。祖父休柳も父秀花も絵を描いており、祖父・父 ...

上伊那の橋本雅邦門下・白鳥白駒と桃沢如水

2021/12/11  

白鳥白駒「秋景山水図」 信州の画家としては、菱田春草、西郷孤月、赤羽雪邦のほか、上伊那の白鳥白駒、桃沢如水も開校当初の東京美術学校で学んでいる。白駒と如水の二人は、橋本雅邦の門下生として、北宗画の筆遣 ...

大観・観山ら新派と対照的な画業を展開した赤羽雪邦

2021/12/11  

赤羽雪邦「阿呼詠詩」深志神社 赤羽雪邦「大西洋所見」 赤羽雪邦(1865-1928)は、東筑摩郡松本村並柳(現在の松本市並柳)の農家に生まれた。2、3歳の頃に父母を相次いで亡くし、母の実家で育てられた ...

将来を嘱望されながら放浪の末38歳で没した西郷孤月

2021/12/11  

西郷孤月「飛瀑」長野県立美術館蔵 旧松本藩士の家に生まれた西郷孤月(1873-1912)は、幼いころに家族で東京に移住し、神田神保町で育った。小学生時代からドイツ語を学び、卒業後は東京英語学校で英語を ...

新しい時代にふさわしい日本画を模索した菱田春草

2023/9/28  

菱田春草「放鶴」現存する数少ないアメリカ滞在中に描かれた作品。 下伊那郡飯田町(現在の飯田市)に生まれた菱田春草(1874-1911)は、飯田学校(現在の飯田市立追手町小学校)高等科を卒業後、15歳で ...

歌麿以来の妖艶な美人画だと人気を博した富岡永洗

2023/9/28  

富岡永洗「雪月花美人図」長野県立美術館蔵 富岡永洗(1864-1905)は、埴科郡松代町(現在の長野市松代)に、松代藩士・富岡判六の長男として生まれた。酒井雪谷に学び奇雪と号していた父に、幼いころから ...

明治の洋画壇に水彩画を定着させた丸山晩霞

2021/11/3  

丸山晩霞「八ヶ岳」長野県立美術館蔵 丸山晩霞(1867-1942)は、小県郡禰津村(現在の東御市)に生まれた。はじめ渋温泉の児玉果亭に師事して南画を学び、17歳で洋画家を志して上京、神田錦町にあった勧 ...

書でも人気を博した黎明期の洋画家・中村不折

2021/11/1  

中村不折「卞和璞を抱いて泣く」 中村不折(1866-1943)は、江戸京橋に生まれ、5歳の時に維新の混乱を避けて両親の故郷である信州高遠に移り住んだ。信州での生活は貧しく、小学校を中退して商家に奉公に ...

女性石版画家のパイオニア・岡村政子

2021/10/29  

岡村政子「婦人像」石版画 川崎市市民ミュージアム蔵 岡村政子(1858-1936)は、岩村田藩の江戸藩邸に生まれ、幼いころに岩村田(現在の佐久市)に移り住んだ。16歳で上京するが、この時のちに夫となる ...

日本洋画草創期に美術教師に徹した堀江正章

2021/10/27  

堀江正章「室内草花図」 明治9年、政府は西洋美術の教育の場として工部美術学校を設立、イタリアからフォンタネージ、ラグーザ、カッペレッティといった、それぞれ絵画、彫刻、装飾・用器画の教授を招いた。同校が ...




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