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江戸時代を中心に明治中頃くらいまでに活動していた各地の画家を調査し、都道府県別に紹介しています。ただいま近畿地方を探索中。

奈良公園と鹿の生態を描き続けた濱田葆光

2024/6/21  

濱田葆光(1886-1947)は、高知市に生まれ、画家を志して上京、はじめ徳永仁臣の審美学舎で学び、ついで小山正太郎の不同舎に入った。さらに太平洋画会研究所に入り、そこで満谷国四郎や中村不折らに師事し ...

有識故実に基づく歴史画を得意とし「日蓮聖人絵伝」を身延山久遠寺に奉納にした植中直斎

2024/12/11  

植中直斎(1885-1977)は、奈良県天理市山田町に生まれた。はじめ大阪の深田直城の画塾に学び、明治38年上京して橋本雅邦の門に入った。明治40年東京勧業博覧会で2等賞を受賞し、さらに同年創設された ...

日本自由画壇を結成に参加した庄田鶴友

2024/6/17  

庄田鶴友(1879-1948)は、奈良県添上郡柳生村に生まれ、京都市立美術工芸学校絵画科を卒業後、山元春挙に師事した。明治32年から35年まで兵役につき、明治36年に第5回内国勧業博覧会で褒状を受けた ...

黒田清輝らがもたらした外光派の影響を受け平明な風景画や静物画を描いた中村勝治郎

2024/7/7  

中村勝治郎(1866-1922)は、現在の奈良市に生まれ、京都で山内愚仙に洋画を学んだ。その後、明治26年にフランス留学から帰国したばかりの黒田清輝と久米桂一郎と知り合い、教えを受けるようになり、白馬 ...

独自画論「直観画」の普及を図った大村長府

2024/6/12  

大村長府(1870-1925)は、奈良県大和郡山市に生まれ、明治21年、19歳の時に洋画家を志して上京、本多錦吉郎に師事し、翌年本多らによって結成された日本最初の洋画団体である明治美術会の第1回展に出 ...

多くの詩書画を残した最後の攘夷志士・三枝真洞

2024/6/10  

三枝真洞(1835-1868)は、大和国添下郡(現在の大和郡山市)の浄土真宗浄蓮寺に生まれた。近くの村の儒医今村文吾の私塾に通って漢学、国学を修め、京都に出て伴林光平に国学、和歌、書を学び、藤本鉄石に ...

日本最古の私立薬草園「森野旧薬園」を開設し、原色動植物図譜『松山本草』を著した森野藤助

2024/6/7  

森野藤助(1690-1767)は、大和国宇陀郡松山(現在の奈良県宇陀市)の葛粉製造業の家に生まれた。大和国で採薬を行なう幕府採薬使・植村政勝を案内する薬草見習の一人となり、本草を学んだ。享保14年には ...

興福院や円照寺に襖絵が残っている渡辺始興

2024/6/5  

渡辺始興(1683-1755)は、尾形光琳に学んだ光琳派の画家として知られるが、絵巻の研究によって大和絵系の筆法も学び、狩野尚信を慕って狩野派の骨法にも習熟し、晩年には狩野派風の作品を多く描くなどその ...

大黒天1000枚を描くことを請願した画僧・古磵

2024/6/3  

かつて天平文化、あるいは中世文化の舞台となった南都・奈良だが、近世・奈良に描かれた絵画作品を見出そうとすると、その多くが京都をはじめとした来遊画人の手によるものである。 奈良の諸寺に作品を残した画人と ...

詩的感覚の漂う純粋抽象を手掛けた津高和一

2024/5/27  

津高和一(1911-1995)は、大阪市に生まれ、幼少期に兵庫県西宮市の津高家の養子となった。16歳頃から詩作を始め個人詩誌「貎」を創刊、のちにシュルレアリスム傾向が強い詩の研究会「神戸詩人」の同人と ...

初期独立展で注目されたが28歳で早世した飯田操朗

2024/5/24  

飯田操朗(1908-1936)は、兵庫県姫路市に生まれた。はじめ信濃橋洋画研究所に学び、その後上京して太平洋画会研究所で学んだ。昭和6年の第1回独立美術協会展で入選を果たし、その後も受賞を重ね、将来を ...

個展中心に発表し諧謔的抽象表現で注目された菅創吉

2024/5/22  

菅創吉(1905-1982)は、兵庫県姫路市に生まれた。はじめ神戸で日本画の手ほどきを受けたが、ほとんど独習で画家への道を歩んだ。20歳のころから雑誌の図版カットや政治漫画などを描いたが、昭和13年に ...

画業と並行して日本のグラフィックデザイン界の先駆者的役割を果たした今竹七郎

2024/5/20  

今竹七郎(1905-2000)は、兵庫県神戸市に生まれた。早くからバウハウスの理念に共鳴してデザインに関心を持ち、昭和2年神戸大丸百貨店意匠部に入社、店内装飾、飾窓、催場構成、広告デザインなどを担当し ...

「具体」を創立するなど戦前・戦後を通じて前衛美術運動をリードした吉原治良

2024/5/17  

吉原治良(1905-1972)は、大阪市の植物油問屋の二男として生まれ、中学時代から油絵を独習した。関西学院高等商業学部在学中に兵庫県武庫郡精道村(現在の芦屋市)に転居し、そこでパリから帰国したばかり ...

日本の可愛いもの文化の元祖とされる松本かつぢ

2024/12/14  

松本かつぢ(1904-1986)は、兵庫県神戸市に生まれ、小学4年の終わりに家族とともに上京し神田猿楽町に住んだ。夏目漱石も出た名門・錦華小学校に転校し、同校卒業後は立教中学に進学、在学中から雑誌のカ ...

故郷姫路の風物やそこで暮らす人々を画面いっぱいに描いて異彩を放った丸投三代吉

2024/5/13  

丸投三代吉(1911-1991)は、兵庫県飾磨郡広村ノ内広畑(現在の姫路市広畑区)に生まれた。小学校時代に近所の画家に画の手ほどきを受け、卒業後に画家を志したが叶わず、農業を手伝うかたわら美人画、肖像 ...