画人伝・大阪

呉春に学んで一家を成した大坂長堀の佐藤魚大

2024/9/20  

佐藤保大(二代魚大)「狐行列」 佐藤魚大(不明-不明)は大坂の人で、呉春に学んで一家を成し、山水人物を得意とした。子にはともに画人の保大と守大がおり、保大は父の号を継いで二代魚大となり、明治期にも活躍 ...

摂州池田の四条派・葛野宜春斎

2024/9/18  

葛野宜春斎「呉里図」池田市立歴史民俗資料館蔵 葛野宜春斎(1771-1819)は、摂州池田(現在の大阪府池田市)の酒造業の家に生まれ、その頃池田に寓居していた呉春に師事した。呉春に学んだ期間は短かった ...

応挙と蕪村の折衷的な写生画を描いた上田耕夫

2024/9/16  

上田耕夫「山水図」関西大学図書館蔵 上田耕夫(1759-1831or1832)は、摂州池田の人で長く京都に住み、文政後半頃に家族とともに大坂に引っ越したと思われる。京都に出たのは叔父の大徳寺無学和尚に ...

呉春から軽妙な写生画を受け継いだ長山孔寅

2024/9/13  

長山孔寅「山水図」 近世大坂画壇で森派の森徹山と同時期に活躍した写生派の画家としては、四条派の長山孔寅がいる。孔寅は秋田の人で、京都に出て呉春に画を学びその後大坂に移った。田能村竹田にその写実性を賞賛 ...

滑稽で人間臭い動物画を描いた森二鳳

2024/9/11  

森二鳳「稲荷狐図」関西大学図書館蔵 森二鳳(1818-1891)の生涯は不明な点が多いが、森一鳳に学んだと思われる。商売繁盛を意味する滑稽な「稲荷狐図」(掲載作品)や、人間臭い「鶴図」を描くなど、大坂 ...

森派の動物画に軽妙で洒脱な傾向を加味した森一鳳

2024/9/11  

森一鳳「熊図」 森派二代目となった森徹山には4人の実子がいたが、男子2人は妻の実家である京仏師田中家の養子となり森家は継がず、門人の森一鳳(1798-1871)が、娘2人のうちのひとり柳の婿養子となり ...

森狙仙に学び円山応挙風の子犬図も残した鎌田巌松

2024/9/6  

鎌田巌松「三疋子犬図」 森狙仙の門人としては、養子となって森派二代目を継いだ森徹山をはじめ、花卉翎毛を得意とした高弟・森春溪、森周峰の実子で狙仙に学んだと思われる森祖雪、森玉仙、金田芦江、鎌田巌松らが ...

森派の動物写生画に円山派の描法を加味した森徹山

2024/12/14  

森徹山「松に鶴図屏風」(左隻部分) 森派の基礎を築いた森狙仙には雄仙という実子がいたが、なぜか雄仙は兄周峰の養子となり、その代わりに周峰の実子徹山が狙仙の養子となり森派を継いだ。徹山が16歳だった寛政 ...

動物を主題にした写実画を確立した森狙仙

2024/9/2  

森狙仙「三猿図」 森狙仙(1747-1821)は、森如閑斎の三男として生まれた。兄に森陽信、周峰がいる。経歴は不明な点が多く、出生地に関しては主な活動地である大坂説のほか、西宮説、長崎説があり、生年に ...

狩野派の描法を基調に写実的な動物画も残した森周峰

2024/11/13  

森周峰「虎ノ図」 森周峰(1738-1823)は、吉村周山の門人で、禁裏絵師にも名を連ね、同門の吉村周圭らと同時期に活躍した。絵師と伝わっている森如閑斎の二男で、兄に森陽信が、弟に森狙仙がいる。はじめ ...

吉村周圭・周南ら吉村派の画人

2024/8/28  

吉村周圭「山水図」 吉村周山の門人としては、子の吉村周圭をはじめ、法橋如興、花沢喜内、吉村周保、浦名周楽、筒井周川、中西周挙、法眼周篤、宮原周熊、大井周伯、曽根周岳、森周峰、宇野丹寿、村上周青、花岡周 ...

大画制作に取り組み、根付彫刻も得意とした吉村周山

2024/8/26  

吉村周山「住吉社頭図」 近世の大坂画壇では、橘守国の橘派、大岡春卜の大岡派とともに、吉村周山の吉村派が活躍した。吉村派の祖・吉村周山(1700-1773)は、狩野派の牲川充信に学び、狩野派の骨法を墨守 ...

江阿弥ら大岡春卜の跡を継いだ大岡派の画人

2024/8/23  

江阿弥「和歌浦図屏風」(上・左隻、下・右隻) 大岡春卜の跡を継ぎ、大岡派と称された画人としては、幼いころから春卜に学び画才を認められて養嗣子となった大岡春川をはじめ、江阿弥と号した大岡春卜、須賀蘭林斎 ...

伊藤若冲、木村蒹葭堂の最初の師として知られ、京都・大坂の画家たちに大きな影響を与えた大岡春卜

2024/8/21  

大岡春卜「浪花及び澱川沿岸名勝図巻」(部分) 橘守国と前後して出た大岡春卜(1680-1763)も、享保5年出版の『画本手鑑』をはじめ、多くの絵本類を手掛けるとともに、広域にわたって作品を残している。 ...

近世大坂画壇の胎動期に多くの絵本を手掛けた橘守国

2024/12/11  

橘守国『繪本寫寶袋』の一部 近世大坂画壇の胎動期、狩野派系の画家たちがその形成に大きな役割を果たした。主は画家としては、橘守国、小柴守直、牲川充信らがおり、彼らはみな狩野探幽門下の鶴沢探山の門人で、な ...




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