yuagariart

江戸時代を中心に明治中頃くらいまでに活動していた各地の画家を調査し、都道府県別に紹介しています。ただいま近畿地方を探索中。

大阪の人物画の開花に中心的役割を果たした北野恒富

2025/5/26  

明治36年、大阪で第5回内国勧業博覧会が開催されると、多数展示された東京の画家たちの作品に刺激され、大阪の画家たちの間でも新しい表現を求める活動が盛んになっていった。その中心的な役割を果たしたのが北野 ...

歴史的人物や文学に取材した作品を手掛けた福岡青嵐

2025/5/23  

福岡青嵐(1879-1954)は、熊本県に生まれ、明治31年、東京浅草の山田敬中を訪問した時に初めて絵筆をとり、以後荒木寛畝に学んだ。昭和36年東京美術学校日本画科を卒業し、その後大阪に移り、一時は大 ...

関西の都市下層に生きる女性を描いた鳥居道枝

2025/5/21  

鳥居道枝(1902?-1930)は、陸軍技師・鳥居榮の長女として東京に生まれ、父の赴任先の大阪で少女期を過ごした。大阪府立清水谷高等女学校を卒業後、岡本大更に師事し、両親の全面的理解のもと絵画の制作に ...

独学で学び美人画を得意とした岡本大更

2025/5/19  

岡本大更(1879-1945)は、三重県名張郡滝之原村に生まれ、幼いころ一家で東京に出た。幼少期から画才を発揮し、評判の子だったという。京都に出て京都府画学校で学んだが中退、その後は特定の師につかず、 ...

生涯にわたり大阪の歴史風俗を題材とした生田花朝女

2025/5/16  

生田花朝女(1889-1978)は、文人で画も描いた生田南水の三女として大阪市天王寺区上之宮町に生まれた。幼いころから諸学を修め、俳句を父に、漢学を藤澤黄坡に、国学を近藤尺天に学んだ。画ははじめ四条派 ...

その美貌で全国的に知られた芸妓・富田屋八千代

2025/5/14  

富田屋八千代(1887-1924)は、大阪府中河内郡西六郷村本庄(現在の東大阪市)の農家・西田家に生まれ、その後、大阪市の宗右衛門町で置屋・加賀屋を営む遠藤家の養女となった。明治30年に妓籍に入ると、 ...

軽妙洒脱な「浪速風俗画」を確立した菅楯彦

2025/5/12  

菅楯彦(1878-1963)は、日本画家・菅盛南の子として現在の鳥取県に生まれ、幼くして一家で大阪に移り住んだ。大阪移住後ほどなくして襖絵の絵師をしていた父が病に伏せたため、楯彦は11歳にして絵師とし ...

天井画など四天王寺に多くの足跡を残した湯川松堂

2025/5/9  

湯川松堂(1868-1955)は、現在の和歌山県日高郡印南町に生まれた。父は染戸の上絵を生業とし、「岸水」の号を持つ画家だった。松堂は父のもとで画をはじめ、明治11年に大阪に出て浮世絵師の三谷(歌川) ...

森寛斎に学び京都画壇で活躍した奥谷秋石

2025/5/7  

奥谷秋石(1871-1936)は、大阪に生まれ、はじめ重春塘に学び、のちに京都で森寛斎の門に入り円山派の画風を学んだ。山水画を得意としたが、花鳥画や動物画でも知られ、菅楯彦との合作も描いている。 橋本 ...

東京美術学校を中退し大阪で画を生業にした江中無牛

2025/5/5  

江中無牛(1868-1928)は、福岡県久留米市の紙商を営む家に生まれた。幼いころから郷里の私塾・柳園塾で学び、平野五岳に師事して2年余り画を学んだ。15歳の時に上京して進文学舎に入ったが、父の体調が ...

黒田重太郎らと二紀会を結成した鍋井克之

2025/5/2  

鍋井克之(1888-1969)は、大阪市に生まれ、松波長年に日本画を学び、松波没後は広瀬勝平に洋画を学んだ。大阪府立天王寺中学を卒業後上京し、白馬会洋画研究所を経て、明治42年東京美術学校西洋画科に入 ...

小出楢重らと信濃橋洋画研究所を創設した国枝金三

2025/4/30  

国枝金三(1886-1943)は、現在の大阪市に生まれ、大阪高等商業学校を中退後、山内愚僊、赤松麟作に洋画を学び、明治41年からは関西美術院で鹿子木孟郎に学んだ。大正5年に第3回二科展で初入選し、大正 ...

大阪洋画壇の発展に指導的役割を果たした赤松麟作

2025/4/28  

岡山県津山市に生まれた赤松麟作(1878-1953)は、5歳頃に家族で大阪に移り、ペンキで描く山内愚僊をみて、16歳の時愚僊の内弟子となり、油彩画を学んだ。明治30年に東京美術学校西洋画科選科に入学し ...

ワーグマンに洋画を学んだとされる渡辺豊洲

2025/4/25  

渡辺豊洲(1863-1915)は、幕末の大坂に生まれ、はじめ木下芦洲に日本画を学んだ。その後明治10年代半ばに上京し、ワーグマンに洋画を学んだと伝わっている。日本美術協会会員となり、太平洋画会展にも出 ...

外遊後官展の水彩画家として活躍した河合新蔵

2025/4/23  

河合新蔵(1867-1936)は、大坂の呉服商を営む家に生まれた。鈴木蕾斎、前田吉彦に洋画の手ほどきを受け、明治24年に上京して五姓田芳柳に師事し、ついで小山正太郎の不同舎で学んだ。明治33年、満谷国 ...

関西洋画の先駆者にして初代尼崎市長・櫻井忠剛

2025/4/21  

櫻井忠剛(1867-1934)は、尼崎藩主松平家(維新後に櫻井と改姓)分家の松平忠顕の二男として生まれた。明治9年上京して勝海舟のもとに寄寓し、勝邸内で画塾を開いていた川村清雄に洋画を学び、池田口南に ...