南画・文人画家

彦根藩の終焉まで御用をつとめた佐竹永海

2023/8/9  

佐竹永海「西園雅集図」彦根城博物館蔵 代々彦根藩主をつとめた井伊家に仕えた絵師については、その全貌はよくわかっていない。江戸の中橋狩野家をはじめ、狩野派の系統の絵師が召し抱えられていたとみられるが、新 ...

名古屋にいち早く写実的な描写を伝えた張月樵

2023/7/28  

張月樵「長春孔雀図」滋賀県立琵琶湖文化館蔵 張月樵(1765or1772-1832)は、彦根城下の表具師・総兵衛の子として生まれた。幼いころから画を好み、同郷の市川君圭に学び、その後京都に出て与謝蕪村 ...

放浪に生きたもうひとりの近江蕪村・横井金谷

2023/7/24  

横井金谷「蜀道積雪図」大津市歴史博物館蔵 放浪の画人で「近江蕪村」と称された浄土宗の僧・横井金谷(1761-1832)の生涯を知るうえで参考になるのが、金谷が自ら著した『金谷上人御一代記』である。同書 ...

与謝蕪村に師事し「近江蕪村」と称された紀楳亭

2023/7/21  

紀楳亭「蓬莱群仙図」滋賀県立美術館蔵 大津で「九老さん」と親しみを込めて呼ばれている画人・紀楳亭(1734-1810)は、山城の鳥羽に生まれ、与謝蕪村に画と俳諧を学んで京都で活動していたが、天明8年の ...

日本南画協会の結成に参加した河村虹外

2023/5/29  

河村虹外「雪景独釣図」 若狭小浜に生まれた河村虹外(1861-1932)は、南画家の重春塘に師事し京都に住んだ。明治29年には、師の春塘とともに日本南画協会の結成に参加した。酒を愛して逸事が多かったと ...

祖父・父を加えて「内海三代」と称された内海吉堂

2023/5/26  

内海吉堂「芙蓉白鷺・桃華双鴨図」 越前敦賀に生まれた内海吉堂(1849-1925)は、幼いころに近江に移り、医師・小菅兎峯のもとに身を寄せて漢詩を学んだ。その後京都に出て四条派の塩川文麟に画を学び、京 ...

岡部南嶽、川地柯亭ら江戸期の福井、鯖江の南画家

2023/5/19  

川地柯亭「夏景山水図」福井市立郷土歴史博物館蔵 福井藩の家老職にあった岡部南嶽(1733-1800)は、藩の御用絵師をつとめていた狩野派の絵画に飽き足らず、福井狩野家を厳しく批判し、当時勃興期にあった ...

金沢最後の文人墨客と呼ばれた小松砂丘

2023/3/10  

小松砂丘「白山山麓風景図」 小松砂丘(1896-1975)は、金沢市に生まれ、13歳で木地挽物師に徒弟奉公し、木地職人として挽物業に従事するかたわら、俳諧に親しみ、さらに、俳画、日本画、焼物、篆刻など ...

画家の家系に生まれ、明治・大正期の石川日本画壇で重鎮として活躍した中浜松香

2023/1/13  

中浜松香「花鳥図」二曲一双のうち右隻 中浜松香「花鳥図」二曲一双のうち左隻 中浜松香(1857-1921)は、祖父が中浜鶴汀で、父が中浜龍淵という画家の家系に生まれ、幼いころから画を好み、家代々の画風 ...

岡田静山ら加賀の近世南画家

2022/12/21  

岡田静山「花鳥図」真宗大谷派金沢別院蔵 加賀の近世南画家としては、江戸時代中期に加賀藩の計史・深山台州や医師の津田菜窠らが独自の南画を描き、江戸時代中期から後期にかけては、鶴来出身で今枝家の儒者・金子 ...




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