画人伝・福井

福井の奇祭「馬威し」の絵で知られた菱川師福

2023/6/2  

菱川師福「絹本馬威図掛軸」 江戸時代半ばから福井城下で行われていた「馬威し」(または左義長馬)は、左義長に関連する小正月の行事で、旧暦の正月14日、馬に乗って桜門から城外に向けて疾走する武士たちを、町 ...

一世紀以上にわたり受け継がれた「夢楽洞万司」

2023/5/31  

初代夢楽洞万司「紅葉狩り」(部分) 「夢楽洞万司」は、一世紀以上にわたって受け継がれた絵師の雅号で、代々越前を中心に北陸地方で活躍した。明和から寛政期に活動した初代万司の万屋曽兵(または大岡曽平)は、 ...

日本南画協会の結成に参加した河村虹外

2023/5/29  

河村虹外「雪景独釣図」 若狭小浜に生まれた河村虹外(1861-1932)は、南画家の重春塘に師事し京都に住んだ。明治29年には、師の春塘とともに日本南画協会の結成に参加した。酒を愛して逸事が多かったと ...

祖父・父を加えて「内海三代」と称された内海吉堂

2023/5/26  

内海吉堂「芙蓉白鷺・桃華双鴨図」 越前敦賀に生まれた内海吉堂(1849-1925)は、幼いころに近江に移り、医師・小菅兎峯のもとに身を寄せて漢詩を学んだ。その後京都に出て四条派の塩川文麟に画を学び、京 ...

伊藤若冲に学び梅図を得意とした画僧・維明周奎

2023/5/24  

維明周奎「月下白梅・旭日雪梅図」高浜町郷土資料館蔵 維明周奎(1731-1808)は、若狭高浜に生まれ、幼くして京都の相国寺に出家入堂し、のちに相国寺第115世をつとめた臨済宗の僧で、画人としても知ら ...

狂画をもって知られた福井藩の居合術師範・高畠夢蝶

2023/5/22  

「福井藩十二カ月年中行事絵巻」7月 福井市立郷土歴史博物館蔵 高畠夢蝶(不明-不明)は、江戸後期の福井藩士で、福井藩の居合い師範の家に生まれた。藩の居合術師範をつとめるかたわら諸芸をよくし、なかでも狂 ...

岡部南嶽、川地柯亭ら江戸期の福井、鯖江の南画家

2023/5/19  

川地柯亭「夏景山水図」福井市立郷土歴史博物館蔵 福井藩の家老職にあった岡部南嶽(1733-1800)は、藩の御用絵師をつとめていた狩野派の絵画に飽き足らず、福井狩野家を厳しく批判し、当時勃興期にあった ...

江戸後期の越前敦賀における円山四条派の画人

2023/5/17  

内海元孝「花卉図襖」(部分)敦賀市立博物館蔵 越前敦賀は、地理的にも京都に近いことから多くの画人が京都に出て学んでいる。江戸後期に活躍した円山四条派の画人としては、若くして京都に出て晩年の円山応挙に学 ...

諸派に学んだ自由な画風で人気を博した横山華山

2023/5/15  

横山華山「唐子図屏風」 横山華山(1781or1784-1837)は、江戸時代後期に京都で活躍した絵師で、画派に属さず、題材に合わせて自在に筆を操る自由な画風で人気を博した。一般に京都生まれとされてい ...

画人として大成した福井藩士・島田雪谷

2023/5/12  

島田雪谷「桜花群禽図」福井市立郷土歴史博物館蔵 島田雪谷(1828-1884)は、はじめ岩尾雪峯に四条派を学び、のちに同派の横山清暉に師事した。前藩主の松平慶永と藩主の茂昭に画家としての才能を認められ ...




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