美濃の蘭学
美濃の蘭学 |
展覧会内容
蘭学はオランダ語によって西洋の学術・文化を研究した学問で、自然科学にはじまり、後には人文・社会科学にいたるまで広がった。
蘭学が本格的に発展するのは、前田良沢、杉田玄白などによる「解体新書」の完成からである。
美濃地方においては、前田良沢に学んだ江馬蘭斎をはじめ、小森玄良、坪井信道、飯沼慾斎、宇田川榕庵たちが、西洋医学、植物学、化学などの発展に大きく貢献した。また、幕末には、大垣の江馬塾出身者や華岡青洲の門人などの在村医が、治療活動を活発に行なった。特に各地の蘭方医の努力によって実施された種痘は、庶民生活の向上に大きな役割を果たした。