奥谷秋石「松渓風雪遊鹿山水之図」京都国立近代美術館蔵
奥谷秋石(1871-1936)は、大阪に生まれ、はじめ重春塘に学び、のちに京都で森寛斎の門に入り円山派の画風を学んだ。山水画を得意としたが、花鳥画や動物画でも知られ、菅楯彦との合作も描いている。
橋本雅邦、川端玉章が率いた日本絵画協会や青年絵画協会で受賞を重ね、明治から昭和初期の京都画壇で活躍し、そのかたわら、画塾を開いて若手画家の育成にもつとめた。裏千家14代淡々斎宗室の師としても知られる。
奥谷秋石(1871-1936)おくたに・しゅうせき
明治4年大阪生まれ。名は常次郎。別号に曲水園、洗耳洞がある。重春塘、森寛斎に師事した。青年絵画協会や日本絵画協会で受賞を重ね、明治44年日月会展で日月賞を受賞した。昭和5年第2回聖徳太子奉讃美術展で入選。息子の奥谷一陽も画家になった。昭和11年、65歳で死去した。
大阪(110)-画人伝・INDEX
文献:サロン!雅と俗:京の大家と知られざる大坂画壇、日本美術院百年史1巻上、日本の花鳥画