歌川国員「契情廓稲妻」
歌川国員(不明-不明)は、江戸の三代豊国の門人と思われ、弘化4年頃から慶応3年頃に活躍した。歌川貞升らと同様に江戸の絵師に師事したが、上方の好みに合わせた画風で役者絵を描いた。また、芳雪、芳滝との合作の風景画「浪花百景」を手掛けたほか、江戸絵風の美人画も残している。
歌川国員(不明-不明)うたがわ・くにかず
大坂の人。三代歌川豊国の門人と思われる。一珠斎と号した。弘化4年頃から慶応3年頃に活躍した。歌川姓を名乗り江戸の浮世絵師を師としたが、上方の好みに合わせた画風で役者絵を描いた。安政から文久年間に版行された作品は、この時期頂点に達する高度な彫摺表現で仕上げられている。
大阪(72)-画人伝・INDEX
文献:絵草紙に見る近世大坂の画家、上方の浮世絵-大坂・京都の粋と技、幕末大坂の風景