祇園井特「観桜美人図」福岡市博物館蔵
祇園井特(1755-1815?)は、京都祇園で井筒屋という青楼を経営し、淫薬、淫具を商っていたといわれる。井特と号し、祇園に住んでいたことから「祇園井特」と呼ばれた。師系は定かではないが、円山派の画風に私淑し、美人画を多く描いた山口素絢に学んだとも考えられている。実在の遊女や芸妓をモデルに、個性を重視した肖像画や類型的な顔を持つ美人画を得意とした。従来の美人画とは一線を画し、独特のクセのある作風で女性の容貌をありのまま描き、人気を博した。
祇園井特(1755-1815?)ぎおん・せいとく
宝暦5年生まれ。京都の人。井特と号した。祇園は姓ではなく、居住地から「祇園井特」と呼ばれた。円山派系の絵を学んだと思われる。寛政から没年頃まで活躍し、写実的な肖像画、遊女や芸妓の美人画を得意とし、特徴的な表現で実在の芸妓などを描いた。文化12頃死去した。
京都(129)-画人伝・INDEX
文献:日本美術全集15、日本画家人名事典、江戸の美術大図鑑、上方の浮世絵、円山応挙、へそまがり日本美術、肉筆浮世絵第9巻